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― トッピクス ―
昨年9月に発生したインドネシアの銅鉱山事故による操業停止を受け、銅の供給不安から投機マネーが流入し、LME銅価格は10万ドルを超える水準まで上昇しました。その後も非鉄スクラップ市況は歴史的な急騰となり、強基調が一層際立つ展開となっています。
年末年始のLME相場が一段と上昇したことを受け、国内の銅建値は1月5日に1トン当たり205万円へと急伸しました。昨年末の価格から13万円引き上げられ、大台である200万円を一気に突破しました。さらに翌6日には10万円上昇して215万円となり、年始わずか2日間で23万円もの上げ幅を記録しました。
この暴騰の発端は9月の銅鉱山事故による供給不安ですが、これに加えて米国のトランプ関税再燃の影響もあると考えられます。関税に備え、割高で取引される米国向けに銅を輸出する動きが見られる一方、米国以外の国々では銅不足が生じています。NYCOMEXの在庫は昨年3月末時点で10万トン未満でしたが、現在は56万トンに届かんとしています。
また、世界的なデータセンター投資の拡大により、将来的な世界の銅需要は現在の約2,500万トンから、2050年には4,300万トンへと、約70%増加する見込みです。
一方で、世界の主要倉庫における銅在庫は急増しています。NYCOMEXが約55万9,000トン、LMEが約16万8,000トン、SHFE(上海先物取引所)および上海保税倉庫を合わせて約28万トンと、世界の銅在庫は合計で100万トンの大台に乗っています。今後も在庫増加が続けば、相場の弱材料になると考えられます。
関税をめぐる米中対立の激化により、中国では景気が大きく落ち込んでいます。中国の銅輸入プレミアムは長らく40~50ドルと低迷していましたが、足元ではさらに下落しています。
米国では、昨年8月に発動された関税において、日本からの銅地金や銅スクラップは適用対象外とされてきましたが、今年7月以降は適用される可能性があります。鉄鋼やアルミニウムと同様に銅にも関税が発動されれば、日米間の貿易にとって大きな障害となります。
日本伸銅協会によると、伸銅品全体の生産量は増加傾向にあるものの、黄銅棒関連は住宅着工の減少を背景に、生産量が依然として低迷しています。これに伴い、スクラップの発生量も落ち込んでいます。しかし、スクラップの発生が減少しても、その有効性は世界的に高まっています。銅を中心とする非鉄金属は裾野が広く、新たな品種も次々と生まれています。
当社の「品物を見る目」と「選別能力」は、社員一人ひとりの努力により、このような状況にも十分対応できるはずです。発生量が減少しても、スクラップの流通そのものがなくなることはありません。社会にとって不可欠な実業であることを胸に、いかに利益を確保していくかを常に考え、新たな探求心をもってこの難局を乗り越えていきたいと考えています。
「我々は無価格、あるいは低価格のものを価値あるものに変える、リサイクルの楽しさを知っている」
このモットーのもと、これまでに蓄積した知識と習得したスキルにさらに磨きをかけ、リサイクルの仕事に真摯に向き合ってまいります。

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